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不妊の原因のひとつ、加齢による卵子の質の低下

加齢による卵母細胞の質の低下は、不妊の大きな原因のひとつです。
卵母細胞は生まれた時にすでに体の中にあるものなので、卵母細胞の年齢=女性の年齢ということになり、年齢を重ねるほど卵母細胞はダメージを受けます。

そして現在の不妊治療において、たとえば排卵誘発剤などにより卵子の数を増やすことはできますが、卵子の質を改善する方法はないと言われています。


しかしこの問題について、2020年のクイーンズランド大学の研究で、ある化合物の投与によって卵母細胞の質を改善されたという海外の記事があったので内容をご紹介します。


元記事はこちら↓です。

ScienceDaily
Scientists reverse reproductive clock in mice

Science Daily「科学者はマウスの生殖時計を巻き戻す」


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記事によると、2020年のクイーンズランド大学の研究によって「老化による卵の質の低下の原因は、エネルギーの生成に重要な役割をする特定の物質の量が少ないため」であることがわかったそうです。

その重要な物質とは、NDA(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)です
NADは代謝に必要な補酵素で、老化を防止する効果があるとして不妊治療以外の分野でも近年注目されています。


研究では、細胞がNDAを作るために必要な「前駆体」にあたる、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を経口投与することによって、生殖老化のプロセスを逆転させることができるかを調査しています。

調査の結果、「マウスに4週間にわたってNMNを含む飲料水を与えたところ、マウスの卵子の質が劇的に回復し、出生数を増やすことができた」とのことです。


研究チームのHomer教授は、

「先進国では卵子の質の悪さが人間の生殖能力が直面する最大の課題になっている」

と述べており、さらに

「私たちの調査結果は、体外受精よりもはるかに侵襲性が低いNDA関連物質の経口投与により卵子の質を回復し、次に女性の生殖機能を回復する機会があることを示唆しています。ただし、有望ではありますが、これらの薬剤の潜在的な利点は、臨床試験でまだテストされていません。」

と言っています。


今回の研究結果はあくまでもマウス実験によるもので、実際の効果については人間での臨床試験での結果が待たれるところですが、卵子の老化による不妊問題の希望になるかもしれません。

NMNは卵子の質の改善に有効か?

最新の研究では、NMNが卵子の質を改善する【可能性がある】ということがわかっています。
実際に人体での効果がはっきりするのは、今後の臨床研究の結果が待たなくてはいけません。

しかしながらNMNは不妊治療以外の分野で既に、老化に対抗する可能性が高いとして注目されている物質です。

人への経口投与の安全性や効果的な代謝が確認された論文が発表されたり、厚労省から非医薬品リストに追加されるなどの動きがあり、日本国内でも健康食品として入手しやすいので、試してみる価値はあるかもしれません。

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